2024年3月29日

イベント

【イベントレポート】
「こどもDXシンポジウム 2024 Winter」を開催
~こどもDXの実現を目指した官民連携を語る~

【イベントレポート】
「こどもDXシンポジウム 2024 Winter」を開催
~こどもDXの実現を目指した官民連携を語る~

こどもDX推進協会は、一般財団法人GovTech東京(以下、GTT)との共催で「こどもDXシンポジウム 2024 Winter」を2024年2月21日(水)に開催いたしました。GTTとの共催イベントは、昨年12月20日に行われたマイナポータル連携の勉強会に続く2回目の開催となります。

 

シンポジウムでは「動き始めた"こどもDX"の実現に向けて。~官民連携を加速させるために~」をテーマに、2部構成でトークセッションを行いました。

第1部では「こども中心のDXを推進するための構想とポイント」と題し、4名のパネリストを招いてディスカッションを行いました。

〈パネリスト〉敬称略
小倉 將信 初代こども家庭庁担当大臣
浅沼 尚     デジタル庁 デジタル監
宮坂 学     東京都副知事
畑中 洋亮 GovTech東京 業務執行理事
〈モデレーター〉
土岐 泰之 こどもDX推進協会 理事

小倉前大臣や浅沼デジタル監からは、現在国で進めるこども政策での制度改正や規制緩和の動きについて語られ、また宮坂副知事や畑中GTT理事からは、東京都が目指す「東京デジタル2030ビジョン」や2025年度までに実現を目指す4つのこどもDXプロジェクトが紹介されました。

また先行事例として、コロナ禍でのプッシュ型支援や、デンマーク政府の制度改正時にデジタルサービスで実現可能か照合する仕組み、インターネット普及時に民間企業の協議会主導でパナー広告の標準化が進められた事例などが、こどもDXを推進する上でのヒントとして示されました。

国・自治体・民間それぞれに協調領域での役割を担い共通基盤をつくり、新市場を広げてこどもDXの社会インパクトを最大化していくことが、目指すべき姿として語られました。

第2部では「官民連携において各セクターに求められる役割とは」と題し、3名のパネリストを招いてディスカッションを行いました。

〈パネリスト〉敬称略
黒瀬 敏文     こども家庭庁 長官官房審議官
土村 武史  東京都子供政策連携室総合推進部長
高橋 晃      町田市政策経営部 経営改革室長兼デジタル戦略室長
〈モデレーター〉
小池 義則 こどもDX推進協会 代表理事

黒瀬審議官からは、こども家庭庁で進めるDX施策において、母子保健DX、里帰り出産の切れ目ない支援、保育施設の給付・監査業務の基盤整備、保活ワンストップシステムなど、現在注力している取組内容が紹介されました。

土村部長からは、子供政策連携室が都政全般を子供目線でバージョンアップする目的で設置され、子供の実態、声や思いを子供政策に反映させていること、デジタルを活用した、子育て家庭や子供に寄り添うチャット相談システム、子供を事故から守るための事故情報データベースの構築など、紹介されました。

高橋室長からは、年少人口の転入超過が全国1位(政令市を除く)の町田市で取り組む、教材費や給食費の公会計化とシステム構築、行政手続きのフルデジタル化などについて、アバター・AI音声による動画を基に紹介されました。

そして官民連携でこどもDXを進める上での視座として、国が標準化の役割を担いつつ、出口のサービスやインターフェースは競争領域として自治体や民間が工夫できるようにすること、自治体のDX人材が不足する中で外部の専門家をうまく活用していくこと、行政・民間・ユーザーの垣根を越えたコミュニケーションでアジャイルで変えていくことなどが、パネリストの経験を踏まえた意見として語られました。

当日のトークセッションについては、以下のアーカイブ配信がございますので、是非合わせてご覧くださいませ。